「やっぱり、一度は正社員になったほうがいいのかな」
そんなふうに思ったのは、将来の不安やお金のことが頭をよぎったからでした。
フリーターとして生活をしていると、やっぱり不安になる瞬間ってあると思います。
周りが正社員として働いている中で、ふと立ち止まってしまう。
「このままで本当にいいのかな…」
私もそんな不安に押されるようにして正社員の仕事を探し、応募しました。
ありがたいことに内定をもらい、とても驚いたし、嬉しかったのを覚えています。
でも私は、その内定を辞退することに決めました。
- 正社員を目指した理由
- 正社員という選択をやめた理由
- 迷いや葛藤
- 今の正直な気持ち
同じように迷っている方の背中を、少しでも押せたらうれしいです。
正社員を目指した理由
フリーターとして生活をしていると、「いつかは正社員に…」という思いが、やっぱり心のどこかにありました。
- お金を安定させたい
- 親を安心させたい
- 将来への備えが欲しい
そんな気持ちが重なって、「正社員になればすべて解決するかもしれない」と思ったことが理由です。
それに、県外に出て新しい環境で暮らし始めたことも、大きな理由のひとつです。
環境が変わったことで、「今度こそ、正社員として、しっかり働きながら生活していきたい」と思うようになりました。
それから、もうひとつ。
「正社員として働いたことが一度もない」という事実が、ずっと心に引っかかっていたんです。
私はこれまで、一度も正社員として働いたことがありません。
だからこそ、「このままで本当に大丈夫なんだろうか」と不安になることが、何度もありました。
「やっぱり、一度は正社員として働く経験をしておいた方がいいのかもしれない」
新しい土地での生活が始まった今、その思いがより一層強くなり、挑戦してみようと思ったのです。
「えっ、一度も正社員として働いたことがないの?」と驚かれる方もいるかもしれません。
それでも今は、フリーターという働き方が自分には合っていると感じています。
自分に合う働き方が知りたいという方は、以下の記事も読んでみてください。
内定までの流れと気持ちの変化
私は「Indeed(インディード)」という求人サイトで仕事を探しました。
自分の希望する条件を入力して検索し、その中から良さそうな仕事に応募してみました。
さっそく面接の案内メールが届き、面接はオンラインで実施されるとのこと。
オンラインの面接は初めてだったので、どんな感じなのか不安でした。
服装について特に案内がなかったので、スーツなのかオフィスカジュアルでいいのか分からず、メールで問い合わせてみました。
すると「オフィスカジュアルで大丈夫です」との返信が。
スーツを持っていなかった私は、思わずホッとしました。
面接の数日前から対策をしていました。
- 話す内容を紙にまとめる
- 実際に声に出して練習する
- どんな質問が来るか予想する
正直、アルバイトの面接のときはここまで準備したことはありません(笑)
そしてついに面接当日、2月1日。

この日は、朝からめちゃくちゃ緊張していました。
面接はZoomで行われ、私は10分前にはスタンバイ。
その待ち時間もずっとそわそわしていて、落ち着きませんでした。
面接が始まる時間になると、スーツを着た女性が画面に映りました。
私は、「とにかくハキハキ話そう!」と心に決めていました。
でも、実際に始まってみると、想像していたよりもずっとラフな雰囲気で、少しびっくりしました。
「これ、聞かれそうだな」という質問も5~6個は用意していたのですが、実際に聞かれたのはたった2つでした。
- 応募した理由
- これまでの仕事について
心の中では、「え、それだけ?」と思ってしまいました。
まずは簡単に自己紹介をして、そのあとに質問が2つ。
あとは会社の説明と、雑談という流れでした。
職歴について話をしているとき、空白期間があったため、「その間は何をしていたのか」と聞かれました。
そこで、双極性障害のことを正直にお話ししました。
面接をしてくださった方はとても優しくて話しやすい雰囲気の方で、私の話にも深く共感してくれました。
そのあともラフなトークが続いて、面接官の方に「すごくいい子がいたって、採用担当に伝えておくね!」と言ってもらえました。
面接はそんな感じで和やかに進み、約1時間で終了しました。
そして翌日には、採用のメールが届きました。
採用のメールを見たときは、本当に驚きました。
フリーターとして働いていた期間が長かったこともあり、「きっと受からないだろう」と思っていたからです。
だからこそ、採用されたことが本当に嬉しくて、素直に「よかった…!」という気持ちになりました。
「よし、これで少し安心できるかも」
「正社員になって、ちゃんと働こう」
採用が決まったときは、そんなふうに前向きな気持ちになっていました。
でも、そう思えていたのは最初のうちだけでした。
研修が近づくにつれ、嫌になった理由

内定をもらったあとには、1ヶ月の研修が」あることになっていて、スケジュールもすでに決まっていました。
研修の開始日は3月5日。
面接から約1ヶ月後にスタートするという流れでした。
研修が始まるまでの1か月間は、Zoomで面談が2回と入社式がありました。
面談はどちらも約1時間、入社式もZoomで行われて、6時間半という長丁場でした。
面談では、主に入社にあたって提出する書類についての話や、会社の説明がありました。
さらに、「入社式でテストがあるので、事前に勉強しておいてください」と言われたのです。
このとき、すでに心の中には少しずつ嫌な気持ちが芽生え始めていました。
でも、その感情に流されずに「とにかく、今は頑張ろう」と無理やり気持ちを前に向けたのです。
入社式でのテストに向けて、私はかなり真剣に勉強しました。
不安もありましたが、「せっかく受かったんだから頑張らなきゃ」という気持ちが強かったです。
そして入社式当日、2月26日。
入社式は、7人の同期と一緒にZoomで行われました。
最初に、それぞれ簡単に自己紹介をしてから、会社の説明や、提出書類の最終確認がありました。
そして最後に、事前に聞いていた「テスト」もきちんと行われました。
こうして、無事に入社式も終わりました。
研修が始まる日が近づくにつれて、嫌な気持ちは日に日に強さを増していく。
気づけば、心はどんどん沈んでいました。
「自分で選んだはずの仕事なのに、なんでこんなに苦しいんだろう?」
答えはシンプルでした。
その仕事に対する熱意が最初からなかった。
「お金のために働こう」
「正社員に一度はなっておいたほうがいいか」
そんな思いだけで始めた仕事だったからです。
私には、週5日きっちり働いて、責任ある立場でやっていく自信が持てませんでした。
やっぱりフリーターとして気ままに働く生活の方が、自分には向いている。
そんな思いが心のどこかにずっとあったんだと思います。
辞退を決めるまでに考えたこと
内定を辞退するかどうか、何日も悩みました。
- せっかく内定をもらったのに
- また最初からやり直すのはしんどい
- 今辞退したら「逃げ」なんじゃないか
毎日頭の中がそのことでいっぱいで、他のことが手につきませんでした。
内定をもらってから研修が始まるまでの期間は、私にとって”ストレスの最上級”という感じでした。
「どうしよう…」
「いや、頑張ろう」
「やっぱり無理かも」
「でも今辞めたら、逃げたことになる」
「よし、もう一度頑張ってみよう」
「やっぱり行きたくない」
そんな気持ちが、毎日ぐるぐると頭の中でループしていました。
「今の気持ちをごまかしたまま入社しても、絶対に続かない」
そう思いました。
こんな気持ちで仕事を始めたら、周りにも迷惑がかかるし、自分もしんどくなる。
中途半端な気持ちで入社して、すぐに辞めてしまうくらいなら、最初から行かない方がいい。
そう考えて辞退する決意をしました。
そして、研修の前日。
正直、前日まで悩み続けていました。
「ここで辞めたら、逃げたことになる」
「でも、このまま入社しても、続かない」
何度もそうやって、自分と向き合って、問いかけて、でも答えはでないまま。
それでも、前日に「辞退します」と伝えました。
前日に連絡するなんて、社会人として良くないことだと思います。
でも、それほどまでに葛藤が激しかったんです。
でも葛藤がすごかったんです。
「ここで辞めていいのか」
「いや、でも行きたくない…」
ただ、長期的に考えたとき、正社員としてずっと働き続けることが、自分には想像できませんでした。
簡単に言うと、私は正社員には向いていないんだと思います。
それが、悩んで悩んで出した、私なりの後悔しない選択でした。
辞退後の心境と、今の気持ち
辞退を伝えたあとは、正直、気持ちがすごく軽くなりました。
「逃げてしまった自分」を責める気持ちもあったけれど、それ以上に、自分の気持ちに正直になれたことに、どこかスッキリしていました。
そして改めて思ったのは、人には「できること」「できないこと」がある。
できないことを無理にやろうとすると、ものすごくストレスを感じてしまう。
「頑張ろう」という気持ちだけでは、乗り越えられないこともある。
そう、強く思いました。
そして今は、辞退したことを後悔していません。
無理に「正解っぽい道」を選ばなくて、本当によかったと思っています。
自分にとって納得できる選択をできたことが、なにより大きかったと思っています。
今は、新しく始めたブログ運営に取り組んでいて、思った以上に自分に合っているなと感じています。
ブログは場所にとらわれず、どこでもできる。
こんなに自由で素晴らしいことって、あるんですね。

なんで今まで知らなかったんだろう…って、むしろそっちの方に後悔してるくらいです(笑)
でも、楽しめている今があるから、それで十分です。
もちろん、少しずつ収益にもつなげていきたいと考えています。
正社員で迷うあなたへ伝えたい事
社会には「正社員が安定で、正解」という空気がなんとなくあります。
バイトをしていると「正社員にはならないの?」と聞かれることも少なくありません。
でも私はいつも思います。
「正社員として働くことって、そんなに正しいことなの?」と。
人それぞれ、向いている働き方や自分のペースがあります。
それはみんな違って、みんないい。
それぞれで「合うもの」「合わないもの」はある。
無理に自分に合わないことを続けて、身体や心が壊れてしまうほうが、よっぽど良くないことです。
実際、私自身も心が壊れてしまった経験があるから、強くそう思います。
壊れるのは一瞬。
治るのはとても時間がかかる。
これは本当にその通りで、元の自分に戻るまでには、思っている以上の時間が必要です。
心が壊れてしまったときは、今まで楽しいと思っていたことも楽しめなくなります。
毎日、何もしてないのに体がだるくてしんどい。
そんな日が続くんです。
そんな日々を過ごしたいと思いますか?
「そこまでして働く意味があるの?」と、私は本気で思います。
だからこそ、私はみなさんに、そんな気持ちになってほしくないんです。
人生の選択に迷うことは、悪いことじゃない。
迷ったっていいし、間違えたっていい。
もし違ったと思えば、選びなおせばいい。
自分に人生なんだから、自分で決めていいんです。
私が今回伝えたかったのは、
「ちゃんと自分の気持ちを聞いてあげること」の大切さです。
そうすれば、たとえ人と違う選択をしても後悔はしません。
本当に自分に素直に生きていい
自分に嘘をついて生きるなんて、楽しくない。
「楽しいと思えることに、遠慮せず全力を注げばいい」
私はそう思っています。
おわりに
正社員を辞退したあの日の私に、今こう言いたいです。
「大丈夫、その選択は間違ってなかった。」
今はまったく後悔していません。
むしろ、あのとき辞退してよかったと思っています。
辞退して、こうやってブログに出会えた。
こうやってブログを始められたことが自分の中ではすごく嬉しいんです。
もし今、似たような状況で迷っている人がいたら、どうか自分の心の声を無視しないであげてください。
それが本当にやりたいことなのか?
心から楽しめることなのか?
自分の心に聞いてみてほしいです。
自分の人生を決められるのは、自分だけだから。
そして、もうひとつ。
私に「ブログ」という選択肢を教えてくれた方がいます。
そして、私が葛藤でしんどくなっていたときもずっと見守って、支えてくれました。
その人がいてくれたから、今こうして前を向けています。
本当に、感謝しています。
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これからも応援しています